ミニバス審判ジェスチャー一覧|初心者向けに図解でルール解説

ミニバスの審判を任されたけれど、ジェスチャーが多くて覚えられない、と悩んでいませんか。選手や指導者、保護者にプレーを正しく伝えるためには、審判のジェスチャーを正確に理解することが不可欠です。この記事では、ミニバス審判ジェスチャーの基本から、具体的なシグナルの意味まで、幅広く解説します。
まず、ルールの基本とジェスチャーの関係性を押さえ、主要なジェスチャー一覧と意味を確認していきましょう。特に間違いやすいファールを示すジェスチャーを覚えようという視点で、ミニバス審判ジェスチャー番号の伝え方やフリースロー時のジェスチャーも具体的に説明します。
また、最新2025年ルールはJBAで確認することの重要性にも触れます。さらに、バスケの審判のジェスチャーの順番は?といった疑問や、ぐるぐる回すジェスチャーの意味は?というよくある質問にも回答します。
バスケで一番やばいファールであるディスクォリファイング・ファウルや、アンスポをしたらどうなる?といったペナルティについても理解を深められる内容です。複雑な番号16や20番は動画で学ぶのがおすすめである理由も紹介し、最後に総括:ミニバス審判ジェスチャーを覚えようという形で、記事全体の要点をまとめます。
- ミニバス審判の基本的なジェスチャーの種類と意味が分かる
- ファウルやバイオレーションの正しいシグナル手順を学べる
- 選手の背番号の伝え方やフリースロー時の動きを理解できる
- 審判に関するよくある疑問や重要なルールを解決できる
ミニバス審判ジェスチャーの基本

- ルールの基本とジェスチャーの関係
- 主要なジェスチャー一覧と意味
- ファールを示すジェスチャーを覚えよう
- ミニバス審判ジェスチャー番号の伝え方
- フリースロー時のジェスチャー
- 最新2025年ルールはJBAで確認
ルールの基本とジェスチャーの関係
バスケットボールの審判が示すジェスチャーは、単なる身振り手振りではありません。これは、コート上で起きた事象を「見える化」し、選手、ベンチ、テーブルオフィシャルズ(TO)、そして観客といった、その場にいるすべての人に瞬時に情報を伝えるための重要なコミュニケーション手段です。体育館のような広く、声が通りにくい環境では、言葉だけに頼ったコミュニケーションには限界があります。だからこそ、視覚的に理解できる「共通言語」としてジェスチャーが用いられるのです。
審判はホイッスルを吹いた後、必ずジェスチャーでその理由を示します。例えば、トラベリングやファウルなど、プレーが止まった原因を明確にすることで、試合の透明性を高め、スムーズな進行を促す役割を担っています。もしジェスチャーがなければ、選手たちはなぜプレーが止められたのか分からず、不満や混乱を招きかねません。このように、ジェスチャーはルールと密接に結びついており、一つひとつの動きが競技規則に基づいた意味を持つのです。ジェスチャーを正しく理解することは、プレーヤーにとっては「正しいプレー」の基準を知る手助けとなり、指導者や保護者にとっては試合の流れを深く理解する鍵となります。
ポイント
審判のジェスチャーは、ルールを適用した結果を全員に分かりやすく伝えるための「共通言語」です。これを学ぶことで、プレーの意図や審判の判断根拠が明確になり、ミニバスケットボールへの理解が格段に深まります。
主要なジェスチャー一覧と意味

ミニバスで頻繁に見られる基本的なジェスチャーを理解しておくと、試合観戦や審判活動がよりスムーズになります。ここでは、特に重要なバイオレーション(ファウル以外の反則)に関するジェスチャーを、その発生状況とともに詳しく紹介します。
これらのジェスチャーは試合の流れを左右する重要なものばかりですので、まずはここから覚えるのがおすすめです。バイオレーションが起きた時、審判はまず笛を吹きながら手のひらをパーの形で高く挙げ、時間を止めます。これは次に説明するファウル(グーの形)と区別するための重要な初期シグナルです。
反則の種類 | ジェスチャーの動き | 発生しやすい状況とルールの詳細 |
---|---|---|
トラベリング | 両手のこぶしを胸の前でぐるぐると回す | ボールを持ったまま、ルールで定められた歩数以上を歩いてしまう反則です。特に、ドリブルの突き出しが遅れたり、ピボットフット(軸足)がずれたりした際に発生します。 |
ダブルドリブル | 両手を交互に上下に動かす(ドリブルするような仕草) | 一度ドリブルをやめてボールを両手で保持した後、ディフェンダーを抜くためなどに再びドリブルを開始してしまう反則です。 |
3秒バイオレーション | 3本指(親指、人差し指、中指)を立てて前に出す | オフェンスの選手が、相手チームの制限区域(ペイントエリア)内に3秒を超えてとどまる反則です。ボールの保持に関わらず適用されます。 |
8秒バイオレーション | 8本指を立てて示す | オフェンスチームが、ボールをバックコートからフロントコートへ8秒以内に運べなかった場合に適用されます。 |
アウトオブバウンズ | 攻撃方向を指し示し、床のラインを指さす | ボールがコートの外に出た場合や、ボールを持った選手がラインを踏んだり越えたりした場合です。最後にボールに触れた選手の相手チームボールとなります。 |
ファールを示すジェスチャーを覚えよう

ファールは選手間の不当な身体接触などに関する反則で、バイオレーションよりもペナルティが重くなる場合があります。ファウルのジェスチャーを正しく理解することは、試合の公平性を保つ上で非常に重要です。ファウルがコールされた際、審判はまず笛を吹きながらこぶしをグーの形で高く挙げ、パーソナルファウルがあったことを示します。
その後、テーブルオフィシャルズ(TO)に向かって、ファウルをした選手の番号、ファウルの種類を伝達する流れが基本です。ここでは、ミニバスで特に多いファウルのジェスチャーを深掘りして解説します。
プッシング(押す行為)
相手選手を手や体で不当に押す行為です。ジェスチャーは、両方の手のひらを前に押し出すように動かします。リバウンド争いの際や、ディフェンスがオフェンスの進路を塞ごうとして体で押してしまった場合など、ポジション取りで発生しやすいファウルです。
ブロッキング(妨害する行為)
相手選手の進路を不当に妨害する身体接触です。ジェスチャーは、両手を腰に当てます。ディフェンス側が適切な防御姿勢(リーガル・ガーディング・ポジション)を確立する前に、ドライブしてきたオフェンス選手と接触した場合にコールされることが多いです。重要なのは、ディフェンスが「先に」正当な位置にいたかどうかです。
チャージング(突き当たる行為)
オフェンス側の選手が、すでに適切な位置を占めているディフェンス選手に突き当たるファウルです。ジェスチャーは、握ったこぶしでもう片方の手のひらを叩きます。ブロッキングとは対になるファウルで、オフェンス側に接触の責任があると判断された場合に適用されます。
ブロッキングとチャージングは本当に判断が難しいですよね。どちらが先に正当な位置を占めていたかが判定の鍵になります。審判は常に選手の足元や体の位置関係に注目し、接触が起きた瞬間にどちらに責任があるかを判断しているんですよ。
ホールディング(掴む行為)
相手選手の自由な動きを妨げるために、腕で掴んだり、抱え込んだりするファウルです。ジェスチャーは、片方の手首をもう片方の手で掴むようにします。ルーズボールの争奪時や、相手をスクリーンから離さないようにする際に無意識に行いがちです。
ミニバス審判ジェスチャー番号の伝え方

ファウルが起きた際、審判はどの選手がファウルをしたのかをテーブルオフィシャルズに正確に伝えなければなりません。そのために、選手の背番号を指で示す方法が定められています。この番号の示し方には明確なルールがあり、これを正しく覚える必要があります。
特に、ミニバスで使われる4番から18番(またはそれ以上)の番号をスムーズに示せるように練習しておくと、審判としての信頼性が高まります。基本的な伝え方を再確認しましょう。
番号 | 指での示し方 | ポイント |
---|---|---|
0番、00番 | 0番は右手で輪を、00番は両手で輪を作ります。 | 最近は0番や00番の選手も増えているため、しっかり覚えましょう。 |
1番~5番 | 右手の人差し指から順に、指の本数で示します。 | 最も基本的なシグナルです。指をはっきりと伸ばして示します。 |
6番~10番 | 右手を開いて「5」を示し、左手の指で6(1本)、7(2本)…と足していきます。 | 両手を使うようになります。右手で5のベースを作るのがポイントです。 |
11番~15番 | 右手のこぶしを握って「10」を示し、左手の指で11(1本)、12(2本)…と足していきます。 | 右手のこぶしが「10」を意味することを明確に示します。 |
16番以上 | まず右手の手の甲をTO側に向け、指の本数で10の位を示します。次に、1の位の数字を上記の方法で示します。 | 2段階の動作になります。TOに分かりやすく、ゆっくりと行いましょう。 |
このように、番号によって指の使い方が変わるため、最初は戸惑うかもしれません。ただ、繰り返し練習すれば、体が覚えてスムーズに伝達できるようになります。
フリースロー時のジェスチャー

ファウルがシュート動作中であった場合や、チームファウルが規定数に達している場合、相手チームにフリースローが与えられます。その際、審判はフリースローが何本与えられるかを示すジェスチャーを行います。このジェスチャーは、選手やTOに次のプレーを正確に伝えるために非常に重要です。
フリースローの本数を示すジェスチャーは、TOと選手全員に見えるように、体の横で明確に行います。
- フリースロー1本の場合:人差し指を1本立てて、はっきりと示します。得点が認められた上での追加のフリースロー(バスケットカウント)の場合などが該当します。
- フリースロー2本の場合:人差し指と中指の2本を立てて、同様に示します。2点シュートエリア内でのシュートファウルで、シュートが外れた場合に与えられます。
- フリースロー3本の場合:親指、人差し指、中指の3本を立てて示します。3点シュートエリア内でのシュートファウルで、シュートが外れた場合に与えられます。
補足:フリースローの管理
フリースローを管理する審判(リードオフィシャルやトレイルオフィシャル)は、最後の1投の前には、頭の上で人差し指を横に振るなど、特定のシグナルを使って選手に「これが最後のショットです」と知らせることがあります。これにより、リバウンドの準備などを選手に促します。
最新2025年ルールはJBAで確認

バスケットボールのルールは不変ではありません。数年ごとに国際バスケットボール連盟(FIBA)によって見直しが行われ、それに伴い日本バスケットボール協会(JBA)が定める競技規則も改正されます。古い知識のまま審判を続けることは、誤審を招き、試合の公平性を損なう原因となり得ます。
例えば、過去にはトラベリングの解釈(ゼロステップの導入)や、アンスポーツマンライク・ファウルのクライテリア(判断基準)が大きく変わったことがありました。このようなルールの変更は、当然ジェスチャーの適用基準にも影響を与えます。したがって、審判員は常に最新のルールを学び続ける必要があります。
インターネット上のブログ記事や動画も参考になりますが、中には情報が古かったり、個人の解釈が含まれていたりする場合もあります。最も信頼できる情報は、JBAの公式サイトで公開されている最新の競技規則やプレーコーリング・ガイドラインです。2025年現在、適用されているルールを正しく理解し、自信を持ってジャッジに臨むことが、選手たちが安心してプレーできる環境づくりにつながります。
注意点
ルールブックは毎年購入する必要はありませんが、大きな改正があった年度のものは必ず手元に置き、変更点を正確に把握しておくことが重要です。JBA公式サイトを定期的にチェックし、常に最新の情報を得るように心がけましょう。
(参照:日本バスケットボール協会 公式競技規則ページ)
ミニバス審判ジェスチャーのよくある質問

- バスケの審判のジェスチャーの順番は?
- ぐるぐる回すジェスチャーの意味は?
- バスケで一番やばいファールは何?
- アンスポをしたらどうなる?
- 番号16や20番は動画で学ぶ
バスケの審判のジェスチャーの順番は?
審判が笛を吹いてからプレーが再開されるまでの一連のジェスチャーには、世界共通で決められた手順があります。この流れを理解することで、審判の意図をより正確に読み取ることができ、プレーヤーも次の動きを予測しやすくなります。
基本的な順番は以下の通りです。この一連の動作をスムーズに行うことが、優れた審判の条件の一つです。
ジェスチャーの基本手順
- プレーを止める:笛を吹き、腕を高く上げます。この時、バイオレーションなら「パー」、ファウルなら「グー」を示し、ゲームクロックを止めます。これが全ての始まりです。
- 事象を示す:何が起きたのかを示す具体的なジェスチャー(例:トラベリングの両手回し、プッシングの両手押し出しなど)を、コート上の全員に見えるように行います。
- TOへの報告(ファウルの場合のみ):テーブルオフィシャルズが見える位置に移動し、ファウルをした選手の「番号」→「ファウルの種類」の順で、声とジェスチャーで明確に伝達します。
- プレーの再開指示:次に攻撃権を持つチームが攻める方向を腕で指し示し、スローインの場所を伝えます。
この一連の流れをスムーズに行うことで、試合の中断時間を最小限にし、ゲームを円滑に進行させることができます。最初は覚えるのが大変ですが、一連の動作として体に覚えさせることが重要です。
ぐるぐる回すジェスチャーの意味は?

審判が胸の前あたりで、両手のこぶしをぐるぐると回すジェスチャーは、「トラベリング」というバイオレーションを示しています。トラベリングは、ボールを持った選手がルールで許可されている範囲を超えて歩いてしまう反則で、バスケットボールの最も基本的なルールの一つです。このジェスチャーは非常に特徴的で、バスケを知っている人なら誰でも分かるシグナルと言えるでしょう。
ミニバスの試合では、まだボールハンドリングに慣れていない選手が多いため、特に発生しやすい反則です。選手も審判も、このジェスチャーが示されたら「ボールを持って歩きすぎたんだな」とすぐに理解できます。
豆知識:ゼロステップ
近年のルール改正で「ゼロステップ」という考え方が導入され、トラベリングの基準が少し複雑になりました。過去のバスケットボールキングの記事によると、動きながらボールをキャッチした場合、その時についていた足が「0歩目」とカウントされ、その後2歩までステップを踏むことが許されます。このルールの正しい理解が、現代バスケの正確なジャッジには不可欠です。
バスケで一番やばいファールは何?

バスケットボールには様々なファウルがありますが、その中で最も重いペナルティが科されるのが「ディスクォリファイング・ファウル」です。これは、特に悪質でスポーツマンシップに反する行為に対して宣告される「失格・退場」となるファウルであり、JBAの競技規則でも最も重大な反則行為として定義されています。
具体的には、以下のような行為が対象となります。
- 相手選手や審判、関係者に対する暴力行為、またはそれに準ずる極めて危険な行為
- 侮辱的・挑発的な言動や態度が著しく悪質な場合
- ファイティング(乱闘)行為、またはそれを止めようとせずにベンチからコートに入ること
このファウルが宣告されると、その選手やコーチは即座に退場となり、試合終了までベンチに戻ることも許されません。さらに、大会の規約によっては、その後の試合への出場停止など、追加の懲罰が科される場合もあります。まさに「一番やばいファール」と言えるでしょう。これはバスケットボールの価値を著しく損なう行為に対する、最も厳しい措置です。
アンスポをしたらどうなる?

「アンスポ」とは、「アンスポーツマンライク・ファウル」の略称です。これは、通常のプレーとは認められない、不必要で過度な身体接触や、速攻の場面でボールにプレーする意図がないと判断された接触など、スポーツマンらしくない行為に対して適用される、パーソナルファウルの中でも特に重いファウルです。
アンスポが宣告された場合、相手チームには以下のペナルティが与えられます。
アンスポーツマンライク・ファウルの罰則
- 相手チームにフリースロー(通常2本)が与えられる。
- フリースローの後、成功・失敗にかかわらず、フリースローを打ったチームがセンターラインからのスローインでプレーを再開する権利を得る。
つまり、得点の機会と攻撃権の両方を相手に与えてしまう、非常に重いペナルティです。さらに、1試合中に同じ選手がアンスポを2回宣告されると、その選手は失格・退場となります(テクニカルファウルとの組み合わせでも退場になります)。試合の流れを大きく変えてしまう可能性があるため、選手はこのようなファウルを絶対に避けるべきです。審判は、選手の安全を守るためにも、このファウルを厳格に適用します。
番号16や20番は動画で学ぶ

前述の通り、選手の背番号を伝えるジェスチャーには決まった方法がありますが、特に16番以上の2桁の番号の示し方は、少し複雑で初心者が間違いやすいポイントです。静止画や文章で理解しようとすると、手の向きや指の形、動作の順番が分かりにくく、誤って覚えてしまう可能性があります。
16番や20番といった番号は、
- 最初に右手で「10の位」の数字(16番なら「1」、20番なら「2」)を、手の甲をTO側に見せて示す。
- 次に、「1の位」の数字(16番なら「6」、20番なら「0」)を通常の示し方で行う。
という2段階の動作になります。この一連の動きは、実際に審判が動いている様子を見るのが最も効果的です。
こういう動きのあるものは、実際に見て真似するのが一番の近道です。今はJBAの公式サイトやYouTubeなどで、審判のジェスチャーを解説する動画がたくさんあります。特に番号の示し方のような連続した動きは、動画で繰り返し確認することで、体に染み込ませることができますよ。JBAが公式に提供しているeラーニングなども非常に参考になります。
自信がない方は、一度動画で正しい動きを確認し、鏡の前などで練習してみることを強くお勧めします。正確なシグナルは、審判の信頼性を高める第一歩です。
まとめ:ミニバス審判ジェスチャーを覚えよう

- 審判のジェスチャーはルールを可視化する重要な共通言語
- プレーを止める際はバイオレーションがパー、ファウルがグー
- トラベリングは両手こぶしをぐるぐる回すジェスチャー
- ダブルドリブルは両手を交互に上下させる
- ファウルは番号、種類の順でテーブルオフィシャルズに伝える
- プッシングは両手を前に押し出す動き
- ブロッキングは両手を腰に当てる
- チャージングはこぶしで手のひらを叩く
- ホールディングは手首を掴む動作
- 背番号の伝え方には1~5、6~10、11~15でルールがある
- 16番以上は10の位と1の位を分けて示す
- フリースローの本数は指の本数で示す
- アンスポはフリースローと攻撃権が相手に渡る重いファウル
- ディスクォリファイングファウルは最も重い一発退場のファウル
- 最新ルールは必ずJBA公式サイトで確認する習慣をつける
- ジェスチャーの正確な動きは動画で学ぶのが効果的